銀白色の伸ばしやすい金属で、ランタノイドのちょうどまん中にすわっています。電子の並び方がきれいにそろっているため、磁石に強く引かれ、中性子(ちゅうせいし)を吸いこむ力も飛びぬけて大きいのが特ちょうです。この二つの性質が、体の中を写す検査と、原子炉(げんしろ)の安全の両方で役立っています。
使われ方と研究
MRI(病院の検査装置)で体の中をはっきり写すための薬(造影ざい)に使われます。
名前は、鉱物ガドリン石からきています。
室温に近い温度で磁石の性質を失うため、磁気で冷やす技術の研究に使われます。
よく似た元素を、使い分ける
ランタノイドは、周期表の下にまとめて表示される元素の仲間です。性質が似ているため、鉱物から取り出すときに分離が難しい場合があります。一方で、光や磁気に関わる性質には違いがあり、その違いを利用した材料があります。図鑑で隣り合う元素を見比べると、似た仲間が違う用途へつながることが分かります。
原子番号から分かること
ガドリニウムの原子番号は64です。これは原子核に含まれる陽子の数を表します。電気を帯びていない原子では、電子の数も64個です。電子を失ったり受け取ったりするとイオンになりますが、陽子の数が変わらなければ元素の種類は変わりません。
原子模型の輪は、電子の数を殻ごとに見分けるための模式図です。実際の電子が決まった円の線の上を回っているという意味ではありません。一つの原子の仕組みと、多くの原子が集まった材料の性質は、分けて考える必要があります。