色もにおいもない重たい気体で、空気の中にほんのわずかだけまじっています。空気を冷やして液体にし、じっくり分けていくとようやく取り出せます。電球に入れると熱がにげにくくなり、同じ電気でより明るく、より長く光らせることができます。ほかの元素と結びつくこともほとんどなく、閉じ込めておいても中身が変わりません。
使われ方と研究
明るく光る電球や照明に使われます。ほかのものとほとんど反応しない気体です。
名前は、ギリシャ語で「かくれたもの」を意味する言葉からきています。
むかしは、長さの単位メートルを決めるのにクリプトンの光が使われていました。
反応しにくい仲間
周期表の右端に並ぶ貴ガスは、ほかの物質と反応しにくい元素の仲間です。ただし「絶対に化合物を作らない」という意味ではありません。重い貴ガスでは化合物も知られています。オガネソンのように、普通の気体として観察できていない元素もあり、族が同じでもすべての性質を同じと決めつけることはできません。
原子番号から分かること
クリプトンの原子番号は36です。これは原子核に含まれる陽子の数を表します。電気を帯びていない原子では、電子の数も36個です。電子を失ったり受け取ったりするとイオンになりますが、陽子の数が変わらなければ元素の種類は変わりません。
原子模型の輪は、電子の数を殻ごとに見分けるための模式図です。実際の電子が決まった円の線の上を回っているという意味ではありません。一つの原子の仕組みと、多くの原子が集まった材料の性質は、分けて考える必要があります。