常温で液体でいられる、ただ一つの金属です。表面の力が強いので、こぼすと丸い玉になってころがります。ほかの金属をとかしこんで合金を作る性質があり、金を集めるのに使われてきましたが、体にたまりや吸い込とがわかってから、使う場面は少しずつへっています。
使われ方と研究
常温で液体の、めずらしい金属(もう一つは臭素)。むかしは温度計に使われました。毒性に注意が必要です。
元素記号Hgは、ラテン語名ヒドラルギルム(水の銀)からきています。
英語名マーキュリーは、ローマ神話の神メルクリウス(水星)と同じ名前です。
材料の性質は、組み合わせでも変わる
金属は、電気や熱の通しやすさ、光沢、加工のしやすさなどを利用して材料に使われます。ただし、すべての金属が同じ程度に電気を通すわけでも、同じように曲げられるわけでもありません。ほかの元素を加えた合金や、表面の薄い膜によっても性質は変わります。製品でこの元素が使われていても、製品全体が純粋な単体という意味ではありません。
原子番号から分かること
水銀の原子番号は80です。これは原子核に含まれる陽子の数を表します。電気を帯びていない原子では、電子の数も80個です。電子を失ったり受け取ったりするとイオンになりますが、陽子の数が変わらなければ元素の種類は変わりません。
原子模型の輪は、電子の数を殻ごとに見分けるための模式図です。実際の電子が決まった円の線の上を回っているという意味ではありません。一つの原子の仕組みと、多くの原子が集まった材料の性質は、分けて考える必要があります。